破損してブレーキの効かなくなったリョウビ・ザウバーSS・1500LBGを修理することになった。
このリールはそもそもOさん所有のものであったが、ひょんな事から修理をさせてもらうことになった。
だが、所有者のOさんが、修理が済んだらそのまま使ってくださいと言うことで、遠慮なく頂くことにした(^o^)丿
当初、ブレーキ部分の不具合だけと予想し、分解し調整したところ無事にブレーキ部分の機能は回復したものの
スプールが出たり入ったりしない状態であることが判明し、オシレーター部分のギア破損が懸念された。
ギアボックスを分解したところ、案の定メインギアとオシレーターカム駆動用のギアがともに欠けており、
この両方のパーツを交換することとなった。
せっかく頂いたものだが、交換するパーツの値段が高かった場合、修理を断念する覚悟で上州屋に向かった。
リョウビは、釣具部門を上州屋に売却しており、パーツの発注は上州屋から行うことになっているのだ。
幸いなことに、リール自体が廉価版であることから、バーツの値段も安く、メインギアが¥700,
オシレーター駆動用ギアが¥200と、いたってお手軽価格(^_^;)、そく発注し修理することにした。
*各写真はクリックすると拡大写真が表示されます。
拡大写真はそれぞれ100KB程度の大きさがありますので、
ナローバンドでご覧の方はご注意ください。
リョウビ・ザウバーSS・1500LBG
軽量コンパクトボディーと、緊急時逆転機能を持つレバーブレーキ付きリールの廉価版モデル
ちなみにLBGのLBはレバーブレーキのこと、GはグレのGだそうだ
リョウビ・ザウバーSS・1500LBG
ドラグ機構は持たないが、レバーをロック位置にしていても一定以上のテンションがかかると自動的に逆転し、不意の引き込みによる糸切れを防止する
まずは
スプールを取り外し、@のネジを外し、緩み止めプレートを取り、Aのスプール固定用ピンも抜いておく
その後で、中央のネジを緩めてベールローターを取り外す
逆転防止用のツメ
リョウビのリールの特徴となっている、ブレーキローター部に取り付けられた逆転防止用のツメ(@)
組み立て時にこの取り扱いが問題となってくる
ベールローター部の内面
ベールローターの内面にギザギザが作られ、上の写真のツメがかかるようになっている
@のバネでツメをギザギザに押し付ける
ブレーキローター取り外し
中央のベアリング入りのネジを外し、ブレーキローターを取り外す
後部保護カバーの取り外し@
リール後部の銀色の保護カバーは、リール正面から固定されている
@,Aのネジを緩めることで取り外しができる
ここの構造が分からないと、ギアボックスが開けられず、無理に開けようとしてギアカバーを壊すことになる
ハンドルの取り外し
ハンドルは軸受けのカバーを外し、中のネジを緩めて取り外す
ギアボックスの分解
まず下部の黒いプラスチックカバーを外し、4箇所のネジを緩める
ギアの分解
カバーを開けたら、まず@のオシレーターカム部のネジを外し、シャフトを前方に引き抜く
このシャフトを先に引き抜いておかないとメインギアが外れない
メインギアの取り外し
シャフトを引き抜いた後、メインギアを取り外す
最後にカムを外す
オシレーターのカム取り付け用のネジを外し、オシレーターカムとカム駆動用のギアを外す
購入した交換用ギア
リョウビ製品は、上州屋が継続して製作・販売している
従ってパーツ類は上州屋で注文すると一週間程度で入手できる
上州屋のカウンターにパーツリストが常備されているので、このリストによってパーツ番号の確認から発注まで行える
メインギア側も破損している
@に噛み合うAのギアも破損しており、交換する事になった
組み立て
今までの逆の手順で組み立てる
後部カバーの取り付け用ネジがギアボックス内部で、オシレーター機構のガイドとして使用されている
なかなかコンパクトでよくできた構造だ
ロック状態
ブレーキレバーを下に下げたロックの状態
@が緊急時にローターを逆転させるためのブレーキで、この状態では外側に張り出しブレーキローターに圧着される
この機構の特徴は、完全にロック状態にならないことで、ブレーキレバーがロック状態でも、不意の引き込みに対し@のブレーキが有効に作用して、一定以上のテンションによって逆転し、糸切れを防ぐことができる
フリー状態
@のブレーキは内側に引っ込んだ状態となり、ローターから離れる
レバーブレーキ状態
@のメインブレーキが上方に移動し、ブレーキローターに圧着されブレーキがかかる
ダイワ製品は、ディスクブレーキの構造で、ブレーキディスクにブレーキパッドを押し付ける構造だが、リョウビ製品はドラムブレーキの構造となっている
組み立ての最後の難関@
最後にベールローターを取り付けるが、このときに少々コツがいる
まず本体側は@のシャフトの切れ込みを上部に水平に合わせる
組み立ての最後の難関A
ペールローター側の@の部分と上の写真の切れ込みを合わせる
そして重要なのが逆転ロック用のツメのバネセット
Aの様に小穴からバネが見えるようにセットする
組み立ての最後の難関B
本体側のツメはこの位置、最下部に来るようにセットする
組み立ての最後の難関C
シャフトの切れ込みとベールローターの出っ張りをあわせながら、小穴から逆転防止用のツメにバネが上手くかかるように調整する
ここがちゃんとはまっていないとベールローターにブレーキがかからずくるくる回ってしまう
糸はこれ
テレビ神奈川で放映中(土曜朝8時30分から)の「我ら釣りキング」という番組のプレゼントコーナーで当たったフロストンV2を巻くことにする
他のサイトでもリールのオーバーホールやパーツ交換に関する記事が出ています。
その中でも下のサイトの記事がお勧めです。
※
リールの分解をすると、メーカーの保障が受けられなくなる可能性がありますので、自己責任で実施してください。
タケさんのサイト
|
ダイワ PLAISO(プレイソ)2500LBD |
JUNさんのサイト
|
ダイワ エンブレムZ 2500LBC |
シマノ BB-X TECHNIUM Mg FireBlood 2500D | |
シマノ TwinPower c3000 |